一眼レフ
①一眼レフの歴史
世界で初めて実用的な一眼レフが登場したのは1885年(明治18年)。カルビン・レイ・スミス社が発売しました。その後、さまざまな一眼レフが作られましたが、無色透明のガラス板に写真乳剤を塗布した乾板を使用する、木製箱型の大きなサイズが主流でした。
レンズの交換が可能で複数枚の撮影ができる一眼レフが発売されたのは、1934年(昭和9年)。レバーでフィルムを巻き上げ、裏蓋を開閉できる仕様で、127サイズ(4×6.5cm)のフィルムを使用し8枚の撮影ができました。1935年(昭和10年)になると、ソ連のGOMZ(現ロモ)が、35mmフィルムを使用した一眼レフを発売します。
日本初の一眼レフは、1952年(昭和27年)旭光学工業(現ペンタックス)が発売した「アサヒフレックスI」。その後、自動露出(AE)やオートフォーカス(AF)など電子技術を搭載したものが発売され、軽量・小型化を実現。一眼レフが初心者層にも浸透します。1988年(昭和63年)にデジタルカメラが登場以来、デジタル一眼レフが主流となり、フィルムカメラでは不可能だった高解像度・高速シャッター・高感度・動画撮影などが可能になりました。
②一眼レフの豆知識
一眼レフは、カメラ本体の中にミラー(鏡)を入れることにより、内部で光を反射(レフ)させて撮影するカメラです。ファインダーから見た画像と実際に撮影できる画像が一致するのが特徴で、レンズ交換が可能で、シャープなピント合わせや背景のボケ感を出せるカメラとして人気です。
昔はフィルムを使用して撮影していた一眼レフですが、近年はデジタルが当たり前になりました。デジタルカメラで昔のフィルムに相当するのが、画像センサー(撮像素子・イメージセンサー)と呼ばれているもの。画像を電気信号に変換する素子で、デジタルカメラの画像の良し悪しを決定する大事な部分で、数値の大きいもののほうがきれいな画像を撮ることができます。フィルム使用の一眼レフと同じサイズの画像センサーはフルサイズ(35mm判サイズ)、それよりも小さいサイズの画像センサーはAPS-Cサイズの名前で呼ばれています。AF(オートフォーカス)は、自動で被写体にピントを合わせる機能ですが、最新のプロ用のデジタル一眼レフでは、被写体が移動してもピントを合わせたまま撮影できるAF機能、人物の顔に自動でピントが合うAFが当たり前になってきています。
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