ダイソンの歴史 |
「ダイソン (Dyson Limited)」は、イギリスのマルムズベリーに本社を置く電気機器メーカーで、サイクロン式掃除機を世界で初めて開発・製造した会社です。創業者は、イギリス出身のプロダクトデザイナーであるジェームズ・ダイソン(Sir James Dyson)氏で、サイクロン掃除機のほかに、車輪の替わりにボールを使用した手押し車の発明者として知られています。
ダイソンを代表する製品であるサイクロン式掃除機の発想は、紙パック式の掃除機が、ゴミが溜まるにつれて吸引力が弱くなることへの不満から始まったといわれています。ゴミでいっぱいになっても吸引力が落ちない掃除機を発想したいと考えたいたダイソン氏は、製材工場で見た木くずを空気で分離させるサイクロン機器をみて、掃除機に応用できないかと考えます。
5年間の間に5,127回もの試作を経て、1986年に世界初となるサイクロン掃除機「G-Force」を開発。「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」をキャッチコピーとして売り出しました。これは、従来の掃除機に必須だった紙パックを必要とせず、水洗いをおこなえばメンテナンスが完了するというものでした。1991年に日本で開催された国際産業デザイン見本市をきっかけに、日本のメーカー「シルバー精工」がライセンスを取得し、製造・販売を請け負うようになります。
1986年には、米国で特許を取得するなど、徐々に広がりを見せましたが、イギリス本国では、製造と流通を請け負う業者が現れませんでした。そのためダイソンは、日本からのライセンス料を資金に「ダイソン社(Dyson Limited)」を企業、1993年イギリスのマルムズベリーに研究所と工場を開設します。同年6月には、新型となる製品「DC01」を開発。製品名の「DC」は「Dual cyclone」を意味し、改良を加えながら次々に製品を発表していきます。
2002年には、コスト削減を図るため、工場をイギリス・ウィルトシャーからマレーシアに移転。2004年には、日本市場に向けた専用デザインの「DC12」を、2006年にはハンディタイプのクリーナー「DC16」を発売。イギリス国内では、掃除機のシェアを50%以上を占め、グッドデザイン賞の受賞、ロンドンのビクトリア&アルバート博物館など、世界各国での美術館のコレクションにも加えられる大ヒット商品として世界中にファンを獲得していきました。
現在は、掃除機のほかに、羽のない扇風機やハンドドライヤー、ファンヒーター・照明器具なども発表し、世界67ヶ国での販売を実現。シンガポールにモーター専門の施設したり、「ジェームズ・ダイソン財団」を創設し次世代エンジニアを育てたりしながら、革新的な製品作りを積極的に進めています。
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