電動工具の歴史

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 電動工具の歴史

 

 

電動工具が一般的になる前は、世界各地で必要に応じて誕生したさまざまな手動の工具がありました。それぞれの工具は、発明された場所が異なるため、長らくの間機能や大きさなどが統一されていませんでしたが、産業革命を機会にメーカーが工具の製造規格を基準化。大量生産が始まり価格も手頃になったことから、プロだけではなく一般の家庭にも浸透するようになりました。

電動化された工具が開発されるようになったのは、19世紀末から20世紀始めのことでした。1924年に、エドモンド・ミッシェルが発明した「丸のこ」は、片方の歯がウォーム歯車と呼ばれるねじの形をしたもので、小さな電動モーターの力で大きな出力が可能。大型だった丸のこを携帯可能にした画期的な製品でした。
直線切りに飛び抜けた性能を発揮するエドモンド・ミッシェルの丸のこは、後継機種を「モデル77」と名付けられ「ボッシュ(Bosch)」社から、現在も販売され続けています。日本では「リョービ」や「マキタ」、「日立工機」「パナソニック」などが、丸のこの製造販売を積極的に行っています。

世界初の電気ドリルは、1889年にオーストラリア・メルボルンで発明。1895年にはドイツで携帯式の電気ドリルが開発されます。1916年には「ブラック・アンド・デッカー(Black & Decker)」社が、手で押している間だけスイッチが入るトリガースイッチ付きの電気ドリルを発売。
日本で最初の電気ドリルを発売したのは、芝浦製作所(現・東芝)で1935年に初号機が発売されています。当初は、木材や金属に穴をあける道具として始まったドリルですが、近年では、締め付け・ゆるめ・研磨・研削等などの機能が加えられ、ドライバドリルのように一台で複数の機能を持つ製品が数多く登場するようになりました。

1946年スイスで発明された電動ジグソーは、ミシンの本体に刃を取り付けた構造でした。後にこの電動ジグソーは、1954年に「ボッシュ」社に買収され、1966年に揺動機構を追加した製品として売り出されました。日本では「マキタ」「日立工機」「リョービ」などの会社から、扱いやすく切断機能にすぐれた製品が発売されるようになっています。

1951年にドイツの「Festo(現在Festool)」社で開発された携帯可能なオービタルサンダーは、現在のダブルアクションサンダーの元祖といえるようなものでした。その後は、使用時のほこりやごみを集めながら使用できる吸じん式の電動サンダーが登場。1988年には「ボッシュ」社が、世界で初となるダブルアクションサンダーを発売します。1926年には「ポーターケーブル (Porter-Cable)」社から、ベルトサンダーが発売されます。日本では「マキタ」「日立工機」「リョービ」などの会社から電動サンダーが販売され多くの人に支持されています。


 

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