①ブラック&デッカー(BLACK&DECKER)の歴史
「ブラック・アンド・デッカー(Black & Decker)」は、アメリカにある電動工具のメーカー。1910年(明治43年)に、S・ダンカン・ブラックとアロンゾ・G・デッカーよって設立され、最初の製品はミルクのボトルキャップ製造機でした。1916年(大正5年)に、世界で初めての手で押している間だけスイッチが入るピストルグリップ式ポータブル電動ドリルを開発、製品に搭載したトリガースイッチで特許を取得します。
1946年(昭和21年)には、世界初の家庭用電動ドリルの販売を開始。”Do-It-Yourself(=DIY)”のコピーを用いアメリカでの日曜大工の浸透につとめます。
1957年(昭和32年)には、園芸用機器の業界に進出し電動芝刈り機と植木バリカンを発売します。1960年(昭和35年)、電動工具メーカーのデウォルトを買収し、1961年(昭和36年)には、世界初の電動コードレスドリルを発売。1979年(昭和54年)には、コードレスハンディクリーナーを発売し、クリーニング分野への進出を図ります。
その後も、バッテリー式の多機能工具・ハンドソー・バッテリー式ポリッシャー・コードレスサイクロンハンディクリーナーなどの製品開発を積極的に行い、2014年(平成26年)には、ブランドロゴを一新し現在に至ります。
②ブラック&デッカー(BLACK&DECKER)の豆知識
日本では、東京都千代田区にある「ポップリベット・ファスナー株式会社」が、輸入・販売を担当しているブラック&デッカーは、それまで据え置き型で大きなタイプが当たり前だった電動工具を、小型化し製品として世に出した画期的なメーカーとして知られています。今日のDIYブームの先がけとなる携帯用の電動工具分野は、家庭用電動ドリルや電動コードレスドリル、電動ハンマー・充電式電気ドリルなど、多くの世界初となるポータブルな電動工具の製品を生み出し、数多くの特許を取得しています。
1971年(昭和46年)、アポロ15号が月面着陸しサンプルを取得する際に使用されたコードレスドリルは、ブラック・アンド・デッカーの製品でした。
近年は、デザイン性にすぐれた球体型のデザインクリーナー「orb」や、本体はそのまま、ヘッドの部分を交換するだけで何通りもの使い方ができるマルチな電動工具「multievo」、ハンディタイプなのに電動でパンを切れる「電動マルチ&ブレッドナイフ」など、新製品の開発にも力を注いでいます。
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