ダイヤモンドの歴史 |
ダイヤモンド(diamond)は、原石を研磨することで独特の輝きを放つ透明度の高い宝石として人気です。ダイヤ
モンドの存在が人類に最初に認められたのはインドだといわれ、インドで紀元前から採取され始めたダイヤモ
ンドは独自の研磨法で磨かれ、その硬さと輝きの美しさから特別な力を持つ宝石として大切にされていました。
原石の状態のダイヤモンドは変哲のない取り立てて美しくはない石として扱われていましたが、15世紀に入って
からベルギーのある職人が現在のダイヤモンカットにつながるダイヤを利用してダイヤを研磨する技術を生み出
して以降、急激にその価値が認められるようになりました。
テーブル・カットやローゼンツ・カット、16世紀に入りローズ・カットが生み出され南アフリカやインドからダイヤモ
ンドが輸入されるようになり、より研磨された面の多い複雑なカットが求められ生み出されて宝石としての価値を
高めていきました。
1728年になるとブラジルでダイヤモンドが発見されインドに次ぐ新しい産地となりました。1867年には南アフリカ
で初めてとされるダイヤモンドが発見され、その後ダイヤモンド鉱床やデ・ビアス鉱山と呼ばれるダイヤモンド鉱
床が発見され南アフリカはダイヤモンドの一大産地となります。
1870年代の原石の採掘量は100万カラットでわずか200kg程度でしたが、その後1970年にはオーストラリアでも
採掘が始まり、1990年代になると年間1億カラット(2万kg)を超える生産量を記録しています。
日本でダイヤモンドが広まり婚約指輪として認められるようになったのは、1970年代頃に始まった宝石会社の
コマーシャルキャンペーンの影響が大きかったとされています。それまで結納として使われていた真珠などに代
わりダイヤモンドを贈る習慣が徐々に根付いていきました。重さや透明度、カットなどで等級が決まるダイヤモン
ドは宝飾品としての価値を高め現在の人気につながりました。
ダイヤモンドの硬さを利用して、切ったり削ったり、磨いたりという工業現場での作業にも多く用いられており、工
業製品に欠かせない素材のひとつとしても需要が多くなっています。
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