ポータブルナビ歴史

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 ポータブルナビの歴史

 

 

「ポータブルナビ」は、自動車での走行中にGPS衛星により現在位置を知ることができる「カーナビ」を、取り外し可能な仕様にした機器のことです。「ポータブルナビ」は、設置の際に配線などを埋め込む必要がなく、ダッシュボードの上やエアコンの吹き出し口に取り付けるタイプが主流で、固定タイプのカーナビよりも手軽なことから人気を得ています。

「ポータブルナビ」が登場したのは、1995年頃と最近ですが、カーナビの元祖となるものが発明されたのは、19世紀の終わりでした。1908年アメリカの「フォード」社が、自動車の大量生産を開始します。自動車が一般市民の生活必需品となった頃に、車の走行に従ってロール状の地図を巻き上げながら位置を計測する「自動車カルテ」と呼ばれるものが発明されたのでした。

1970年代には、起点と終点をあらかじめ記録して位置を測る機器が登場。日本では、1981年 (昭和56年)に、ホンダがジャイロ式カーナビ「エレクトロ・ジャイロケータ」を発売します。アメリカでGPS衛星によって測る「ナブスター全地球位置把握システム」が開発された後は、GPSの送受信をもとに正確な位置情報を知ることができるカーナビが標準となります。

トヨタやマツダ、パイオニアなどがGPS式カーナビを発売する中、1992年(平成4年 )には音声ナビゲーション搭載のカーナビが登場。その後も、HDD式・ワンセグTV受像機・オーディオプレーヤー・ネット接続・3D表示・HUDディスプレイなど、大きな進化を遂げました。

一躍人気となったSANYOのポータブルナビ「NV-P1 (ニックネーム:ゴリラ )」の初号機が発売されたのは、1995年。外観が動物のゴリラの顔を思わせることからネーミングされたこのシリーズは、2作目となる「NV-50」から、ダッシュボード上に置いて液晶画面を好みの角度に調整できるチルトアップディスプレイを採用します。その後は、DVD-ROMドライブ搭載、HDDを記憶メディアとした製品、記憶装置SSDを搭載するなど進化をとげます。SONYの「コロンブス」、パイオニアの「エアーナビ」なども登場しシェアを広げていきます。

当初のポータブルナビは、電波が届かないトンネルの中でナビが中断する、高層ビル街などでの表示誤差が大きい、据置型に比べて性能に問題がありました。GPS信号の処理機能の向上や自立航法ユニットの追加などにより、位置表示を正確に表示できるよう改良されました。近年では、ワンセグTVの視聴や予約録画、3D描写やドライバーの目線表示、指先で画面に触れ操作できるタッチパネル、写真・ビデオ・音楽再生、地図データの記録媒体にフラッシュメモリー使する用など、据置型に追随する機能の向上が実現しています。


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